屋外広告物の安全管理
国土交通省が定める「屋外広告物条例ガイドライン」では、屋外広告物の所有者や占有者に、看板を良好な状態に保つ管理義務があることが明記されています。
日広連では、国土交通省や地方自治体の担当者、学識経験者、業界関係者が連携する屋外広告物適正化推進委員会を組織し、2015年9月に「オーナーさんのための看板の安全管理ガイドブック」を作成しました。
このガイドブックは、看板を掲げる店舗や広告を掲載している企業が安心して事業を運営できるよう支援するための冊子です。看板のルールやチェックポイント、各都道府県の団体の連絡先などがまとめられていますので、屋外広告物の安全管理にお役立てください。

屋外広告物の点検アイテム
屋外広告物は街の景観を構成する重要な要素であり、賑わいを生み出し、経済活動や市民の日常生活にも欠かせない存在です。しかし、屋外で雨風にさらされる看板は経年劣化が避けられず、近年は地震や台風、平均気温の上昇など過酷な気象が続いていることから、適切な点検と保守が欠かせません。
日広連、(公社)日本サイン協会、(一社)サインの森では、2015年2月に北海道札幌市内で発生した看板の落下事故をきっかけに、業界の自主基準などを策定しました。
以下のとおり公開しておりますので、屋外広告物の点検・保守にご活用ください。
・屋外広告物点検基準(案)
主な点検箇所や点検方法、点検記録の作成や保存などを記載した標準的な基準。
・安全点検報告書様式/壁面看板用(案)
・安全点検報告書様式/屋上看板用(案)
・安全点検報告書様式/建植看板用(案)
・安全点検報告書様式/突出看板用(案)
点検の結果を記録・保管することで、所有者と点検者の情報共有を図り、改修などの判断材料とするもの。
・屋外広告物の点検・保守に関する標準契約書(案)
所有者と点検者の責任を明確にし、契約に基づく業務として点検を確実に実施するためのもの。
屋外広告物の点検資格
2015年2月に北海道札幌市内で発生した看板の落下事故を受け、国土交通省は翌年4月に「屋外広告物条例ガイドライン」を改正し、屋外広告物の点検作業を行う資格者として以下の2つを明記しました。
1.屋外広告士
2.その他これと同等以上の知識を有する者として規則で定めるもの
この「同等以上の知識を有する者」のひとつが屋外広告物点検技能講習の修了者です。
各自治体では、このガイドラインに沿って屋外広告物条例を改正し、本講習の修了者を「点検に必要な資格者」として位置付けています。
修了者は2024年10月時点で約8,500人に達しており、今後ますますの活用が期待されます。
点検を依頼したい場合は、各都道府県の団体一覧から地域に応じてお問い合わせください。